いざ決戦地へ

今朝早く暑さで目が覚めた。時計の針は5時30分を指していた。長い長い夢を見ていたようだ。
起きる時刻まであと少しの間、再び目を閉じた。

二度寝は目覚めがよくないと知っていながら、寝てしまったことに後悔した。今日は旦那の実家に行く日なのに、寝坊なんてしていられない。呼吸を整えてみたが、体がだるく頭が重かった。

旦那は自分の実家に帰れるのが嬉しいらしく、いつもより早く起きていた。機嫌の悪い私を気にするでもなく、朝からたっぷりの朝食を平らげる。私はこれから始まるお盆の苦痛で、朝食を取る気にもならなかった。

あいにく、空はどんより曇り空。いつ雨粒が落ちてきても不思議はなかった。私はなるべく平常心を心がけ、いつもの朝のいつもの仕事を片付けた。大切に育てている花々たちの世話を終えると、外からは楽しそうな子どもの声が聞こえてきた。私のピアノの生徒たち。今日から家族で旅行に行くと言っていたな。
子どもの頃、私の夏休みはそれはそれは楽しい、夢のような日々だった。早々に宿題を終わらせたら、ピアノの練習と遊びだけ。お盆だって、いつも家族で旅行してた。お盆なんて、ずっと行楽できるお休みだって思ってた。結婚するまでは。
自分の実家に帰れず、ひたすら旦那の実家で働くなんて思っても見なかった。旦那には悪いけど、お盆が終わるまでは私の気持ちは収まらないだろう。

さて 準備しないと。