良いことの数

夏の帰省。


故郷の夏は格別で、ミンミン蝉と、ツクツクホウシがお出迎え。


どこかの誰かが言っていた。

人生の中で、人の数だけいろんな人生があるけれど、

良いことと、そうじゃないことの数は同じなのだと。



そうなのかもしれないと、思った。


それらは、決して規則的にやってくるものではなくて、

気まぐれに、順不同にやってくる。



そして、去っていく。



それでいいのかもしれない。


そんなことを思った夏の夜。



故郷の空気を胸一杯に吸い込んで、ドアを閉めた。






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