もやもや
自分の行いが正しいのか、否か、今日ほど分からなくなった日はない。
恩師に誕生日のプレゼントを贈り、毎年喜ばれているのか不安なまま、何年も繰り返し。やめるタイミングも見つからないし、急にやめるのも失礼かと思うし、かと言って、迷惑に思われているかもしれないとも思うのだ。
今年は特にそう強く感じた。
プレゼントを送った当日に連絡はなく、次の日に、メールでお礼が届いた。ありがとうはあったけど、喜んでいただけてることを特に感じることはできなかった。
そして、私の誕生日ごろにお返しをいただくのだけど、それも申し訳なく思うし、毎年何がいいか決まらなくて...とプレゼント選びに迷っている様子で。
完全に、厄介な用事を増やしていることは間違いないだろう。
お返しはいらない。
それとなくお断りしても、送ってくださる。
私としては迷惑でないのなら、恩師にプレゼントを贈りたい。
それに、何年も続いてるのに、いきなり贈らなくなることはできない。
本当の気持ちが見えるなら、いいのにな。
来年はどうするか、ゆっくり考えることにする。
大人の会話は難しい。
言葉のかけ方、話題の選び方。
喜ばれる話題を選んだと思っても、そうでなかったり。
深くを聞かず、季節の事柄や、差し障りのない範囲の仕事の話をふるのが一番安全と思った。
聞かれたくないこと、言いたくないことは、誰にもあるよね。
触れないように、そっと距離を保って。
人それぞれに人生があって、その数だけ、苦労がある。
自分以外の人の苦労を知る手立ては何もない。
どんな気持ちを抱えて生きているかなんて、分からない。
ただ少しだけ、ほんの少しだけでも、恩師にお元気になってほしかった。受話器の外にあるお顔を笑顔にしたかった。ただ、それだけだった。
恩師が、子どもだった私達を笑顔にしてくださったように。
7回目の記念日
7回目の結婚記念日。
入籍の日のことを思い出していた。
あの日、私は完全なるマリッジブルーに陥り、あんなに結婚を望んでいたのに、信じられないくらいに寂しかった。
付き合っているときは、一緒にいるだけで、それだけで幸せだった。けれど、いざ一緒に住んでみると、お互いがお互いの生活スタイルに馴染めず、一気に夢から覚めていった。
そんなこともあったけど、今はお互いの存在を認め合える仲。
けれど、ふとした瞬間に、付き合っていた頃のことを思い出しては寂しいなと思う。
もう、あの頃のようには戻れないんだって。
今はただ、抱きしめてほしいだけ。
感情がなくてもいい。
義務的でもいい。
言わなくちゃ伝わらないのは分かっているけど、その勇気さえない。
子どもがいないことで、女性としてのプライドはズタズタに。わずかな自信も消えていった。
このままでいいのだろうか。
答えのない質問を自分に問いかける。
これから、どうなっていくのだろう。
何を頼りに、何を目標に生きていけばいいのだろうか。
旦那に申し訳なく思う。
私は何もしてあげられない。
輪廻
輪廻転生が本当にあるのかなって、たまに思う。
もしも、再度があるのなら、それはそれでいい。
できたら、そうありたい。
そう信じたい。
けれど、もしもなかったら、人も動物も皆、なくなっちゃうんだね。
自分がこの世界からいなくなるのは、怖いし、考えられないことなのだけど、いつかはそうなるのだから、それまでは、命の限りこの世にいることを、ここに生まれてこれた奇跡を感じて生きていきたい。
たいていのことは、どうにかなるし、どうにかならないことは、どうにもならない。
どんな時にも、私の隣には音楽がある。
命の終わりまで、音楽と共にありたい。
夜の空
よく空を見るようになった。
今夜も嵐だけど、風が強いおかげで、雲がどんどん流れていく。
そして、ちいさな星がひとつ見えるんだ。
空を見上げていると落ち着くのは、子どものころに見た空と、
今見ている空が同じような気がするからだと
そう思っている。
生まれ育った場所と、今生きている場所はとても遠くて、
景色もまるで違うけれど、不思議と、空は、特に夜の空は、
あの頃の私に戻してくれる。
あの頃に戻りたいと思う私を、元の場所に、ストンと降ろしてくれる。
そんな夜の空が好き。
決して、戻ることのできない、だから戻りたいのかもしれないけれど、
確かに生きていたあの時代。
みんな戻れたらいいのにな。
自分を支えることに必死過ぎて、隣にトトロがいても気がつかないだろう。
まっくら森から抜け出せる日は来るのだろうか。
まだ、明かりは残っているのだろうか。
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地元、地元
今回の帰省は、友達のリサイタルがあるから、長めに。
今夜は久しぶりに地元の友達に再会して、リア充できた。
もう、明日帰ってもいいくらい。
空気の入れ替えは済んだ。
帰ったらすぐ通院。
どんなことになったとしても、後悔はない。
もう人生がどこで終わろうとも、悔いはない。
楽しいことも悲しいことも、たくさんあった。
だから、もう何も怖くはないんだ。
もう何も恐ることはない。
ただ、未知の世界に足を踏み入れるだけ。
悟りを開くこと、たぶん少しだけ感じてる。
友達の一人は、手の届かぬ人に想いを寄せ、一人は彼氏と別れ、一人は新しい生活を始め、一人は離婚して二人の子供を引き取った。
人生それぞれいろんなことになってる。
みんなが幸せに生きられたらいいな。
強く想う夜。